プレゼント考

バレンタインディのチョコレート

本日は、バレンタインですね!

当社でも、白一点の男性社員に何を贈ろうか、数日前から女子同士で打ち合わせがありました。

日頃の感謝の気持ちを、イベントに乗せて伝える機会があることは、有難いことと思いますし、何を贈ろうか考える時間も、楽しいものです。

そして、ホワイトデーの時に、お返しを気を使わせないように、とか、負担を感じさせないようにとか、相手の心に思いを至しながら、みんなと最善を考えることもまた、楽しい時間でした。

ちょっとした贈り物であっても、このように気を遣うのは、日本ならではの「恩返し」の文化があるからのだと思います。

「受けた恩は、返さなければならない」

「もらいっぱなしは、罪悪感がある」

有難い感謝の気持ちとともに、このような心理的負債が同時に湧き上がることがありますよね。

本来は、深い心のふれあいの象徴として贈られるものが、モノを介することで、複雑に変化してくるという経験は、誰しもが持つのではないかと思います。

ご近所の「おすそわけ」も、いつも空盆で返すのは失礼、そうかと思えば、モノを頂いた時に即座に、それ相当のモノをお返しするのは、「ご金当(ごきんとう)」と言って、無作法とされています。

そこで、3回に1回は、お返ししなさいとお付き合いの儀礼として、言い伝えられている訳です。

ブータンでは、頂きものにお返しをすぐするのは失礼なことであり(ここは、日本と一緒)

関係が確かなものになって、モノによって関係が乱されないようになるまで、心の関係を保つことが大切とされているそうです。

17年たってようやくお返しの贈り物を頂いて、以前のお礼を言われたというエピソードを聞いて、とても感動しました。感謝の心を17年間持ち続けることは、恩を返すよりも更に高貴な精神性であると感じます。

スーパーボランティアの尾畑さんの座右の銘は、

「かけた情けは水に流せ、受けた恩は石に刻め」

これは、仏教の経典にある「懸情流水受恩石刻」から来ている言葉です。

自分が誰かに何かをしてもそんなことはすぐに忘れてしまおう、でも自分が受けた恩は、どんな小さなことでも、意思に刻んで決して忘れないようにしよう。

とても素晴らしい言葉だと思います。男手がなかったマナーズに、新しくスタッフになって支えてくれているTさんに、わたくしを含めて社員全員が、頼りにできる存在ができたことで、心強く、どんなに助けられたかわかりません。その、感謝の気持ちを石に刻みたいと思います。

接遇通信

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